費用・お金

送金・銀行・税金Q&A 9問

日本からの送金、現地口座、そして避けて通れない税金の話。国境をまたぐお金の実務を整理します。

送金・両替

日本からスペインへの送金はどの方法が有利ですか?

少額〜中額(数百万円まで)の送金では、Wiseなどのフィンテック送金サービスが銀行の外国送金より手数料・為替レートの両面で有利なのが実情です。銀行送金は1回数千円の手数料+レート上乗せがかかるのに対し、Wiseは実勢レート+明示的な手数料(0.5%前後)で計算が透明です。

住宅購入など高額の送金では、銀行間送金や複数回分割の設計が必要になり、資金の出所説明(マネロン確認)も求められます。

生活資金はどういう口座構成で持つのがいいですか?

実用的な三点セットは、(1)スペインの銀行口座(家賃・光熱費・学校関係の引き落とし用)、(2)Wise等のマルチカレンシー口座(両替・送金・カード決済用)、(3)日本の銀行口座(円収入の受け皿・日本側の支払い用)です。

日本の口座は、海外転出後も維持できるか銀行により対応が異なるため、渡航前に各行の「海外居住者の取扱い」を必ず確認してください。

海外転出すると日本の証券口座やNISAはどうなりますか?

多くの証券会社では、海外転出(非居住者化)するとNISA口座は継続できず、特定口座も取引制限・口座閉鎖の対象になります。出国前に、(1)保有商品の扱い、(2)出国税(有価証券等1億円以上の含み益への課税)の該当性、を確認する必要があります。

このあたりは家庭の資産構成によって最適解が全く変わるため、国際税務に詳しい税理士への出国前相談を強くおすすめします。

税金の基本

スペインに住むと税金はどうなりますか?

暦年で183日以上スペインに滞在する(または経済的利益の中心がスペインにある)と、スペインの税務居住者となり、全世界所得に課税されます。所得税(IRPF)は累進で、州によって税率が微妙に異なります。

日本とスペインには租税条約があり二重課税は調整されますが、「どちらの居住者か」「どの所得がどちらで課税されるか」の整理は専門的なので、移住年は必ず両国の税務がわかる専門家を入れてください。

ベッカム法とは何ですか? 使えますか?

スペインに赴任・移住した一定の対象者が選択できる特例(非居住者課税制度)で、適用されると一定期間、スペイン国内源泉所得に定率(24%等)で課税され、国外所得の多くが課税対象外になります。デジタルノマドビザ保持者も要件を満たせば対象になり得ます。

名前はベッカム選手の移籍を機に広まった通称です。適用には移住後の期限内申請が必要で、家族の状況によって有利不利が分かれるため、必ず事前にシミュレーションしてください。

日本側では何の手続きが必要ですか?

主なものは、(1)市区町村への海外転出届(住民税・国民健康保険・年金の整理)、(2)確定申告が必要な場合の納税管理人の選任、(3)勤務先がある場合は年末調整・社会保険の扱いの確認、です。

住民票を抜くと国民健康保険は使えなくなります。日本の公的保障から外れる分、スペイン側の保険(民間+公的)の設計が家族の安全網になります。

資産・申告の注意点

海外資産の申告義務はありますか?

スペインの税務居住者は、国外資産が一定額(項目ごとに5万ユーロ)を超える場合、国外資産申告(Modelo 720)の義務があります。日本の預金・証券・不動産も対象になり得るため、移住初年度の申告漏れに要注意です。

逆に日本側にも、非居住者になるまでの所得の申告や、国外転出時課税など固有の論点があります。両国の申告カレンダーを専門家と一緒に作るのが安全です。

子どもの銀行口座やお小遣いはどうしていますか?

スペインの銀行には未成年口座があり、親の口座と紐づけて開設できます。10代の子には、プリペイドカード型のお小遣いアプリ(スペインでも普及)で管理する家庭が増えています。

現金文化が薄いため、「カードとアプリでお金の管理を学ぶ」のがスペインの子育ての標準になりつつあります。

帰国することになった場合、お金周りはどうなりますか?

帰国時は移住時の逆の手続き、(1)スペイン側の税務上の出国整理(その年の居住者判定・最終申告)、(2)口座・保険・サブスクの解約または維持の選択、(3)日本での転入・保険・年金の再加入、が必要です。スペインの口座は帰国後も維持できますが、非居住者への手数料体系に変わる銀行が多いです。

「帰る可能性」も含めて出入りの設計をしておくと、挑戦の撤退コストが下がり、意思決定が軽くなります。

ご注意

金額は2026年時点の目安です。為替(ユーロ円)・物価・制度は変動します。実費の見積もりは最新レートでご確認ください。

個別の状況は、無料相談で整理できます

ご家族の状況によって最適な答えは変わります。移住経験のあるスタッフが、30分の無料相談で現実的な選択肢を一緒に整理します。

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