スペインのビザ・滞在許可

デジタルノマドビザ(DNV)Q&A 9問

日本の仕事をリモートで続けながらスペインに住む。家族移住の現実的な第一候補、デジタルノマドビザの要件を詳しく解説します。

制度の基本

デジタルノマドビザとはどんなビザですか?

スペイン国外の企業のためにリモートワークする人(被雇用者)、または顧客の大半が国外にいる自営業者に発給される滞在許可です。2023年のスタートアップ法で導入され、家族の同時申請が可能な点が家族移住に向いています。

「日本の会社に勤めたまま/日本の顧客と仕事をしたまま、スペインで暮らす」という働き方を合法化するビザで、私たちのファミリー移住プログラムでも中心的な選択肢です。

収入要件はいくらですか?

スペインの最低賃金(SMI)の200%が本人の要件で、2026年時点で月額約2,850ユーロです。家族を帯同する場合、1人目は+約1,070ユーロ、2人目以降は各+約360ユーロが加算されます。

例えば夫婦+子ども1人の3人家族なら月収約4,100〜4,300ユーロ(年収にして約700万〜750万円程度)が目安です。SMIは毎年改定されるため、申請時点の最新額を必ず確認してください。

どんな働き方ならDNVの対象になりますか?

(1)日本(スペイン国外)の企業に雇用され、リモート勤務が認められている、(2)フリーランス・自営で、収入の大部分(目安80%以上)がスペイン国外の顧客からのもの、のいずれかです。雇用の場合は勤務先との雇用関係が3ヶ月以上継続していること、会社がリモート勤務を許可する証明などが求められます。

スペイン国内の企業に就職して働くことはこのビザでは想定されていません(その場合は就労ビザの領域です)。

申請の実務

DNVの必要書類には何がありますか?

主なものは、(1)雇用契約書または業務委託契約書、(2)会社のリモート勤務許可証明、(3)収入証明(給与明細・確定申告など)、(4)大学卒業証明または3年以上の実務経験の証明、(5)無犯罪証明書(アポスティーユ+西語翻訳)、(6)民間医療保険(自己負担ゼロ型)、(7)社会保障関連の証明です。

日本の書類には認証と翻訳が必要なものが多く、収集に1〜2ヶ月かかるのが普通です。移民法の専門家(gestor/弁護士)に依頼して進めるのが一般的です。

申請はどこで行い、どれくらいで許可が出ますか?

2つのルートがあります。(1)日本のスペイン大使館・領事館でビザとして申請する、(2)観光入国してスペイン国内から滞在許可として申請する(UGE=大企業・戦略部門ユニット経由)。国内申請は約20営業日という比較的速い標準処理期間が設定されています。

どちらのルートが適切かは家族の状況(渡航スケジュール、子どもの就学時期)によるため、専門家と設計することをおすすめします。

DNVの有効期間と更新はどうなっていますか?

国内申請の場合は最長3年の滞在許可が下り、その後2年ごとの更新が可能です(在外公館でのビザ申請の場合は1年のビザ+入国後の切替)。要件を満たし続ければ更新でき、5年でEU長期居住権への切り替えも視野に入ります。

更新時にも収入・就労実態は確認されるため、「取得して終わり」ではなく収入基盤の維持が家族の滞在の生命線になります。

家族帯同・税金

家族(配偶者・子ども)は一緒に申請できますか?

できます。DNVは主申請者と同時に配偶者・未成年の子どもの申請が可能で、「まず親が単身で行き、後から呼び寄せ」という段取りを踏まずに家族一斉に移住できます。これは家族帯同が原則後日呼び寄せの就労ビザと比べた大きな利点です。

家族分の収入加算(1人目+約1,070ユーロ、2人目以降+約360ユーロ/月)と、家族全員分の医療保険・無犯罪証明(成人のみ)などの書類が必要です。

DNVで滞在すると税金はどうなりますか?

年間183日以上スペインに滞在すると原則スペインの税務居住者になり、所得への課税がスペイン側で発生します。DNV保持者は要件を満たせば「ベッカム法」と呼ばれる特例(非居住者課税制度)を選択でき、一定期間、国内源泉所得に定率課税という優遇を受けられる可能性があります。

日西租税条約との関係や住民税・社会保険の扱いなど論点が多いため、移住前に国際税務に詳しい税理士への相談を強くおすすめします。

DNVはFIFAの「親の移住」例外との相性はどうですか?

就労実態を示せるという点で、就労が禁止される非営利ビザより格段に説明しやすい滞在資格です。実際の審査では「その仕事は日本でもできるのに、なぜスペインなのか」という移住動機の説明は残るため、DNV取得=登録承認ではありません。

生活の本拠の移転(住民登録・就学・住居)と、子どものクラブ接触より親の移住が先という時系列を積み重ねることが重要です。詳しくはFIFA規定カテゴリをご覧ください。

ご注意

ビザの要件・金額は頻繁に改正されます。本内容は2026年時点の公開情報の整理であり、申請時は必ずスペイン大使館・領事館の最新情報と移民法専門家にご確認ください。

個別の状況は、無料相談で整理できます

ご家族の状況によって最適な答えは変わります。移住経験のあるスタッフが、30分の無料相談で現実的な選択肢を一緒に整理します。

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